家族への愛を綴る

私は子供の頃や学生の時にはよく詩を書いていました。多感な時期には心に色んな迷いや自分でもどう扱ったらいいのかわからない衝動がありました。時に理由もなく悲しくなったり、ほんの小さなことに感動したり、と大人になってからと比べるとずいぶん感性が豊かだったのかなって思えます。そして、書くだけでなく読むことも大好きでした。詩は小説と違って、短い文章の中に想いを込めています。その行間にも沢山の気持ちが見え隠れします。ストレートなわかりやすい物から抽象的で読み手によって受け取り方が変わるものまで様々です。
先日、ある詩人について書かれた記事を読みました。彼はひたすら家族愛を綴った人です。彼は病のために若くしてこの世を去ってしまい、亡くなる時にはまだ無名だったということです。奥様とお子さんがいらして、その作品が取り上げられるようになったのは亡くなってからのことらしいです。記事にはいくつかの作品が載っていて、どれも家族への想いが綴られていました。自分の病気を踏まえて書いているからか、なぜか物悲しいような印象がありました。でも、彼の詩の「お父さんの命が要る時があればいつでもあげるよ」という一節にはなんとも深い愛情を感じました。
詩には小説にはない魅力があります。久しぶりに本屋さんで何か探してみようかな。