決してあなどれない呼吸のこと

人の寿命は呼吸の回数で決まるというお話を知人の女性から聞いたことがあります。人は息を吸って吐く数が生まれながらに決まっているようで、それを使い果たしてしまうことで、命の終りが訪れそうです。この話を聞いた時、私は妙に納得したのでした。
いつも緊張感にさいなまれていると、心拍数が上がり、頭に上手く酸素が行き渡らないものです。逆にどんな状況でも新鮮な空気を体中に送りこむことで、心は落ち着き頭の中もクリアになると感じます。これは一つの仮説なので「絶対」ではありません。しかしながらこうしたことを頭の隅に置いておくだけで、日々の生活は潤滑に回るような気がします。
以前読んだ禅について書かれた本にも、呼吸の大切さが書かれていました。姿勢を正すことや深い呼吸をすることで、私達の心の在り方も変わってくることを知り、非常によい勉強になりました。また臓器や筋肉はいつも健全に働くことが当たり前だと思っていましたが、しっかりと労り今こうして生きていることに感謝することを学んだものです。
気持ちに余裕が無い時こそ、肺をフル活用して息を送ることでモチベーションや思考は少しよい方向に変わるのではないでしょうか。知人から聞いた話や以前読んだ書籍を胸に、生命に密接に関わる体の働きに耳を傾けながら日々を過ごしてみようと思いました。こうした心意気は思考の変化だけではなく、自らの体を大切にする気持ちを改めて知ることにも繋がると感じています。