パワフルな女性が書いたアメリカ滞在記は圧巻

日本から遠く離れた地で暮らす女性が書いた本を読んでいます。ニューヨークの隣の州であるニュージャージーでの暮らしを書いたもので、今から20年程前に書かれた作品です。
憧れの地であるニューヨークに2ヶ月間単身で滞在した後、日本に帰国してから事業を起こして、ライターとしての仕事をするためニュージャージーに渡り全力で様々なことにぶち当たりながら楽しむことを忘れない著者の姿は圧巻です。「考えるよりまず行動」を胸にいつでも真っ向勝負なところが勇ましくて、潔いからでしょうか。そして何よりも明るい性格と才能とも言えるコミュニケーション能力を持ち、遥か遠いアメリカの地で独自のコミュニティを切り開いてゆくところは素晴らしいと思いました。決して治安が良いとはいえない地域に住んでいたため泥棒に入られそうになったり、アパートメントで火事が起きたりと様々なハプニングが起こります。しかしながら周囲の力を借りつつ自らのバイタリティでこうした苦境を乗り越えてゆくことは、誰でもできることではないと思うのでした。そこには持って生まれた生きる力と成長過程で培われてきた何事にも屈しない人格があるのだと感じたのです。
「海外で暮らしたい」と夢見て色々な書籍を読んできましたが、これほどまでに強く逞しい女性に出会ったことは今までは無かったような気がします。そんな著者を見習いつつ、日本での生活を私なりに楽しめたらと思うのでした。