森林浴をしていると、心の奥にたまっていた疲れが少しずつほどけていくように感じます。
木々の間をゆっくり歩きながら深呼吸をすると、葉の青い香りや土のやさしい匂いが胸いっぱいに広がって、自然と気持ちが落ち着いていくのです。
風が枝を揺らす音や、小鳥のさえずりを聞いているだけでも、普段どれだけ慌ただしく過ごしていたのかに気づかされます。
そんな静かな空間にいると、不思議と読書がしたくなるというもの。私はお気に入りの本をバッグに入れて、森林浴の途中でベンチに座り、ゆっくりページをめくる時間が好きです。
木漏れ日の中で読む本は、部屋で読むときとはまったく違う表情を見せてくれる気がいたします。物語の中の自然描写がより鮮やかに感じられたり、登場人物の感情がやさしく心に染み込んできたりするのです。
また、森林の中では時間の流れがとても穏やかです。
急がなくてもいい、何かを頑張らなくてもいいと思えるので、本の言葉もひとつひとつ丁寧に味わえます。途中で読むのをやめて、ただ木々を見上げたり、風の音に耳を澄ませたりする時間も心地よく、その静けさが読書の余韻をさらに深くしてくれるのです。
森林浴と読書は、どちらも心を整えてくれる存在なのだと思います。自然の中で本を読むと、自分の気持ちにやさしく向き合えるようになり、張りつめていた心が少しずつ軽くなっていくような……そんな気がするのです。忙しい毎日の中で、こうした穏やかな時間を持つことは、とても大切なことなのだと感じています。