アフタヌーンティー

アフタヌーンティーの時間は、私にとって少し背筋が伸びるような、それでいて心がふわりとほどける特別なひとときです。
三段のティースタンドに美しく並べられたスコーンや小さなケーキ、きらきらとしたグラスやティーカップを目にするだけで、日常からそっと切り離された気持ちになります。

紅茶のやわらかな香りに包まれながら過ごす時間は、本当に贅沢です。
私はお気に入りの本をバッグに忍ばせていくこともあります。にぎやかな会話を楽しむのも素敵ですが、少しだけ静かな時間をつくって読書をするのも好きなのです。
甘いお菓子をひと口いただき、紅茶をゆっくりと味わいながらページをめくると、物語の世界と目の前の優雅な空間が重なり合って、まるで自分が小説の登場人物になったような気分になります。

特に午後のやわらかな光が差し込む席で過ごす時間は格別です。
スコーンにクロテッドクリームとジャムをのせる所作さえも丁寧にしたくなりますし、自然と動きがゆっくりになります。慌ただしい毎日の中で、こんなふうに時間を味わうことの大切さを思い出させてくれるのが、アフタヌーンティーなのだと思います。

読書と紅茶、そして甘いお菓子。その組み合わせは、私の心をやさしく満たしてくれます。
華やかでありながらもどこか落ち着いたその時間は、自分を大切にしていると実感できる、ささやかで幸せなご褒美なのです。