ギルティ

なにか映画を見たいなと思って、SNSで評判のいい映画を探していたら『ギルティ』(2021年・アメリカ版 アントワーン・フークア監督)が面白いというのを見てこの映画を見ることにしました。
いわゆるワンシチュエーション映画です。

舞台はロサンゼルスの緊急通報センター。主人公ジョー(ジレンホール)は、警察官としての過去に問題を抱え、今はオペレーターの仕事をしてるんだけど、ある通報を受けて一気に事態が展開していきます。
ほとんど画面に出てくるのは彼ひとり。場所もずっと通報センターのみ。
だけど、声の演技、息づかい、視線の動き…そのすべてがリアルで、観てるこっちも息が詰まりそうになるほど。
まさに「音」と「演技」だけで成り立ってる映画って感じかな。

ストーリーはすごくシンプルだけど、その中に「思い込みの危うさ」や「正義ってなんだ?」みたいな深いテーマが詰まってます。
途中で「あっ……そういうことか」って気づく瞬間があって、そこから一気に物語の印象が変わるんだよね。ラストは静かなんだけど、めちゃくちゃ心に響きました。

全体通して90分ちょっとでテンポも良く、無駄がない。しかも、舞台も音も最小限なのに、これだけ濃密な体験ができるのは正直言ってすごいの一言。

電話の向こうの人たちの顔が見えない分、想像力もフル回転するし、観終わったあとも余韻が残るタイプの映画だった。
まさに見る叙述トリック小説。

派手なアクションや映像じゃなくて、じわじわくる緊迫感を味わいたい人にはおすすめです。シンプルだけど奥深い、そんな一本。